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ある日、テキサス州コープス・クリスティー市に住む友達に「ランチがタダだから」と、デル・マー・キワニスクラブの例会に誘われた時、ランディ・デレイ氏は断ることができませんでした。その2週間後、彼はまた違うキワニスクラブのイベントに参加することになったのです。彼が参加したそのイベントは、障害者のためのスペシャルオリンピックで、デレイ氏はレースを終えたリレー選手にハグをする係を受け持ちました。ただ、デレイ氏が担当したレーンを走るリレーの選手が転んでしまい、結局、最下位でゴールしてしまったのです。デレイ氏が初めて「キワニス・モーメント」を感じたのは、この時でした。普通であれば胸が痛む経験で終わってしまうことが、その後、人の優しさを象徴するような出来事に変わったのです。なんと、1位でゴールした選手が、転んでしまった選手の首に自分のメダルをかけてあげたのです。「これは、キワニスで経験してきたことの中で、今でも一番印象に残っている出来事です」とデレイ氏は言います。
実際にデレイ氏は、人生の岐路に立たされた時、キワニスは常に新しいアプローチを教示してくれたと言います。また、奉仕活動を重視するという点も、キワニスの活動を通して自分が変わった大きな点だそうです。デレイ氏は、「キワニアンとは、自分よりも他人のことを少しだけ多く考えようとしている人のこと」だと言います。デレイ氏の妻のドリューさんも、キワニスがデレイ氏に与えたインパクトを感じたそうで、「彼の他人に対する愛情はより強くなり、他者に奉仕することを誇りに感じるようになりました」と語っています。デレイ家では彼に続いて、すぐに家族全員がキワニスに入会し、地区年次総会に参加するようになりました。また、デレイ氏がキワニスのリーダー職を務めるようになると、家族全員でデレイ氏をサポートしたそうです。その彼は、世界奉仕プロジェクト選択委員会の委員長を務め、あのデル・マー・キワニスクラブの無料昼食会に誘われてから30年後、エリミネイト・プロジェクト資金調達キャンペーンのキャンペーン議長に選出されました。
ドリューさんは、デレイ氏がエリミネイト・プロジェクトの職務にさらに打ち込む姿を見て、この世界キャンペーンが進展する様子が見て取れたそうです。「キワニスの成長という点でも、このキャンペーンを行うことは良いことですし、このキャンペーンは、新クラブ設立の素晴らしい機会でもあると思いました」と彼女は言います。
彼女は、2011年度の国際キワニス年次総会に参加して以来、さらに考えが広がったと言います。「フランソワ・ガッセ博士の講演をジュネーブで聞いて、彼がどれほど、このプロジェクトに献身しているのかを知った時、このプロジェクトの大きさを改めて感じました。破傷風撲滅に医師として自らの人生を捧げている博士の姿をみて、このエリミネイト・プロジェクトの真の志を心で感じることができたのです。博士の講演を聞いて、自分たちの人生をこの病気の撲滅に捧げる理由がはっきりしました」。
デレイ夫妻が行った寄付によって、5万5千人の母親と赤ちゃんの命が守られることについて、2人の子どもの母であり、5人の孫のおばあちゃんでもあるドリューさんは、「次の世代が健康で幸せにこの世に生まれるお手伝いを自分たちがしていることを実感できて、本当に感動します。出産は誰にとっても貴重な経験であり、もう一人の人間に命を授けることができるのは、宝石のような経験です。」と言います。
エリミネイト・プロジェクトのキャンペーン議長としてデレイ氏は、模範を示すことで、人にインスピレーションを与えたいと考えているそうです。「私たちがした寄付は、少し背伸びしたものですが、私たちとっては、神に対する自分の信念と信頼に従って、やらなければならないことでした。もし自分がやらなければ、他の人に背伸びをしろとは言えません」とデレイ氏は言います。
エリミネイト・プロジェクトは、キワニス・ファミリー会員一人ひとりにとって、自分たちのやる気を実践に移すチャンスでもあり、世界に変革をもらすよう、インスピレーションを与えるものでもあるのです。デレイ氏やドリューさんにとっても、エリミネイト・プロジェクトは、世界規模のキャンペーンに参加するチャンスであり、人生において成し遂げるべき、より高い目標を実現する機会でもあると言います。デレイ氏は、「自分の願望と人生の目標が見事に一致するということは、そうそうないでしょう。でも、私たちはそれを実現するチャンスを、他者を助けることで手に入れることができたのです。エリミネイト・プロジェクトとは、そういうものです。エリミネイト・プロジェクトに携わるまでの全ての経験から学んだことは、自分自身のことをあまり真剣に考え過ぎないことです」と言います。
ドリューさんは最後に、こう話してくれました。「不可能だと思うような壁にぶつかった時、初めて真実が顔をのぞかせます。真実とは、自分の愛した人を愛し続け、支援し続けることであり、それには心に愛がなければできません」。